スーパーマーケットでお米を買う女性の手元

令和は米騒動につぐ米騒動!どうなったらお米の値段は下がるのか?を解説

この、、、、値上がり、、、、もはや無限大!インフィニティ!お米の卸売り業の当社としましても、「エクスペクト・パトローナム!(守護霊よきたれ!)」と叫びたい気分です。

いや~~すごいですね。お米の値上がりが。これはもはやバブルといっても良いのではないでしょうか?

なぜお米の値段が上がり続けているのか?

そもそもお米の値段って元々いくらぐらいだったでしょうか?覚えてますか?もはや遠い昔の事に感じますが、この記事を書いている2025年1月の1年半ほど前はスーパーでお米って5キロあたり2,000円以下で買えました。さっき見たイオンでのお米は平均で3,700円程度です。約2倍のお値段となっております。どうですか?ちょっと前に逆に半分の値段で買えたものって思いつきますか?どんな食材よりも急ピッチで上がり続けているのが、お米ではないでしょうか。
なぜ、お米が上がり続けているのか?色んな報道がされていると思いますが、原因はいろいろあります。
①農家さんの減少
②海外観光客の増加による米消費の増加
③地球温暖化による米そのものの弱体化
④コメ卸業者たちの不安感

「貴重度」という考え方

先に説明しておきたい概念が一つ。本当は需要と供給という言葉を使いたいのですが、読む人によっては難解に感じるかもなんで、使わずにやってみます。貴重なもの(出回ってる数が少ないもの)ほど値段が上がる。これだけ頭に入れてほしいです。純金の価値がゼロにならないのは、地球から取れる金の数が決まっていて、貴重だからです。金も野菜もお米もガソリンも出回る数が少なくなる、つまり貴重度が上がると値段も上がるってゆー寸法です。

ここまで頭入れて頂いて、一個一個説明していきます。①と②については、ニュースなどで取り上げられているかと思いますので、簡単に説明しますね。①は長期的にみて高齢化社会なので肉体的に農業を続けられなくなった農家さんは、基本的には離脱していく事になります。その分の作られるお米は減るため、お米の貴重度が上がり、お米の値段を上げる原因になります。

②みんなが欲しいと思う時も貴重度は上がる

コロナが明け、海外観光客が戻ってきました。そうすると、その分のお米が観光地のレストランで消費される事になります。すると出回るお米が削られるので、貴重度が上がり、価格が上がります。

あまりニュースにならない③と④

地球温暖化により、年々お米の粒の大きさは小さく、割れやすくなってきています。意外じゃないですか?温暖化の影響ってこんなとこにも出てきてるんです。玄米から白米にしていく精米工程でお米が割れてしまい、ロスが出やすくなります。すると出回るお米が少なくなり貴重度があがり、価格も上がります。

おそらくこれが一番の原因。コメ業者たちの不安感

去年の令和の米騒動。沖縄では、お中元でお米を贈りあうという独特な文化もあいまって、スーパーにお米が無くなるみたいな事はありませんでした。そのため、沖縄に観光で来た方がお土産にお米を買って帰るというような事までありました。コメ業者はお取引している会社に対して、お米を切らしてはいけないというバイアスが働いています。当然ですよね?例えば飲食店などでは、普段取引している業者からお米が仕入れられないとなると、じゃあ他の食材で、、、、というわけにはいかず、どこかからお米を仕入れてこなくてはいけません。そうなると、元々取引している業者は信用を失い、他社に契約を取られる事になるでしょう。そのため、高くても切れるよりはマシと、考えます。そして、それ自体は間違っていません。問題はみんな同じように考えるという事です。みんな高くても仕入れようとします。そうなると、最近のような無限に上がるんじゃねーかと思う価格の上昇相場が完成します。

どうなれば、お米の価格は下がるのか?

とりあえず、価格は下がらないどころか、今後の価格は無限大。インフィニティ。そんな雰囲気がうずまいています。しかし、2つの要因によって下がる可能性があります。
①スーパーでお米が売れなくなる
②備蓄米の放出or放出するぞってゆー雰囲気
お米の消費のされ方って2つしかなくて、一般家庭用か業務用で消費されます。先ほども書いたように、業務用は海外観光客などが好調な件もあって、こちらはあまり期待できません。しかし、一般家庭用のお米なら可能性はあります。スーパーのお米の価格はみるみる上昇しておりまして、価格は税抜5,000円程度まで上がりそうです。1年半前の倍以上です。そうなると、ご家庭では、お米をやめて、パンにしょうかしら。麺類にしょうかしら。いやいや、ここは裏をかいて炭水化物そのものをやめてやろうかしら。というようになってくる。そうすると、お米がスーパーで売れなくなります。そうなると、お米の貴重度が下がり、お米の価格が下がります。

2025年、お米値下がりの大本命・備蓄米の放出

ちょうどこのブログを書いている2025年の1月25日の日本経済新聞にこんな記事がありました。

備蓄米放出記事

政府は不測の事態に備えて、毎年のお米を備蓄してます。要は緊急事態に対応するために、お米を毎年、備蓄していってるんですね。政府預かりで。いや、去年絶対緊急事態だったよね?とは思うのですが、一応不作でないと、出せないという指針になっているそうです。まあ、、、この辺もわざと曖昧な運用にしてそうですけど。それはともかく、長引くお米の値上がりを受けて、政府が重い腰を上げたという印象です。ポイントは、政府が「備蓄米を出しますよ~~~~」というだけで、値段が下がるという事です。実際に備蓄米を放出する前に値段が下がります。なぜなら、お米の値上がりを期待して倉庫にお米を寝かせている農家さんや業者が「早く売らないと、値下がりする」と思うからです。

令和は米騒動につぐ米騒動!どうなったらお米の値段は下がるのか?を解説・まとめ

いかがでしたか?ニュースだと、どうしても断片的に伝えるため、お米の値上がり理由は複数あるのに、単純に「海外観光客の増加」とか、「農家の数が、、、」とかでまとめてしまいがちです。短期的に今爆上がりしている理由は、コメ業者たちの在庫切れへの恐怖によるものです。この混沌を是正するためにも、備蓄米を放出するべきです。それでは、また。


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