沖縄で外国人客を開拓するには~その③~
しつこいようですが、外国人客開拓セミナーに行きました。
毎回外国人へのアプローチ方法が勉強になります。
また、講師の方が実際に沖縄の飲食店経営者なので、その熱い姿勢や考え方に刺激を受けます。
今回は中部で老舗のステーキ店を経営している方です。外国人客に対するアプローチを熱く語ってくれました。
2代目オーナーとしての工夫やその行動力が素晴らしいです。
外国人客のための空間づくり習慣
このコラムでもたびたび書いてきたテーマです。
特に、今回の講師の方はこの事について、徹底していました。
元々内装に興味があるそうで、外食に行くとお店の内装を分析します。
「この色づかいは外国人が好きそうだな」
「このテーブルはお店の個性に合っているな」
等という目線で参考にしています。
このステーキ店のイメージ作りについては、信頼できる外部のデザイナーさんにお願いしているそうです。
「看板はこの会社」「メニュー更新はあの会社」とやってしまうと、デザインの統一感が出せません。
1人のデザイナーさんと一緒に作りあげていく事で、お店らしさが整理されていきます。
空間づくりという点で大事な事がBGMと照明です。
昼間⇒アップテンポな音楽・照明明るめ
夜 ⇒ジャズ・照明は暗め
このお店の場合、お昼はサラリーマンの方がランチで来る事が多いです。
そのため、昼間は活発な音楽と明るめの照明で午後からの仕事も気持ちよくしてもらうよう工夫しています。
夜の時間は落ち着いてディナータイムを取ってもらうため、ゆったりとした音楽と暗めの照明を使っています。
自分のお店やお客様に合った照明や音楽までこだわってみましょう(^^)
外国人客に来てもらう看板作り
外国人に来てもらうために、看板に英語を入れる場合、「どう入れるか」は重要なポイントです。
単純に「Restaurant」だけ入れても何屋さんかわかりません。
お腹を空かせたお客様が入りたくても、どういうメニューがあるのか想像できないため、入りません。
日本人よりも外国人の方がその傾向が強いです。
焼肉屋なのか、中華なのか、イタリアンなのか、
はっきり書きましょう。
また、安く仕上げようとせず、しっかりした看板を作りましょう。
外国人客のために他とは違う演出を考える
外国人のお客さんも、日本人のお客さんも、他と違うサービスを受けると、印象に残るのは一緒です。
某とんかつチェーン店のケース
①注文をします。
②すると、すり鉢に入ったごまが出てきます。
③それを料理が出てくるまでの間にお客さんがすり潰します。
これは、他のお店には無い演出の一つです。
意外な時間の潰し方は、記憶に残ります。
また、自分で潰したごまをかけるとおいしいような気もします。
北谷ジャスコの中の洋食屋さんでは、折鶴の折り方を書いた紙と折り紙が置いてあります。
これも、独特です。待ち時間の間に折ってみたくなります。
今回講師の方が経営するステーキ店でも、お店に合った演出をされています。
まず、おすすめのステーキをメニューの中に記載するのではなく、額縁に入れて持っていきます。
すると、お客様は高級感を感じて、注文しやすくなります
また、メニューには写真を一切載せていません。
これは、あえて行っています。
お店の雰囲気には、写真を載せるのではなく、文字のみでイメージを膨らませてもらう方がマッチしていると考えたからです。
そのかわり、文字の表現に徹底してこだわり、外国人客が食べたくなるような工夫をしているとの事です。
さらに、ステーキが出てきた後も、工夫があります。
ステーキの上に紙が置いてあり、お客様がそれをどかせます。
お客様が自分で最後にひと手間かけた感と、急に目の前にステーキ肉が現れるという2つの演出効果があります。
こうした、演出があると、外国人どうしの話題の中で、取り上げられやすくなります。
問題はいかに個性を積み上げていけるかです。
外国人客の集客。外の世界に飛び込む
このステーキ店は元々外国人客がよく通る、大通りに面していました。
しかし、数十メートル先にさらに大きい道ができ、交通量が激減します。
また、近くにあるゴルフ場も廃業されました。ゴルフ後に食べにきてくれた人
も期待できなくなります。
そこで、オーナーが取った行動は、
「友達を増やす」というものでした。
ゴルフ場が閉まる数か月前からゴルフ場内のレストランに飲みに行きます。
そして、そこに飲みに来ている外国人に声をかけて友達になります。
頃合いを見計らって近くでステーキ店を経営している事を伝えます。
そうして営業を続け、実際に来てくれた外国人客にはオーバーなぐらい喜び、もてなします。
また、基地内のチャリティーパーティ等にも積極的に参加して、顔を覚えてもらっています。
こうした地道な努力によって外国人客を維持し、売上を増やしています。
「自分はお店そのものである」という気概を持って、これからも外の世界に飛び込んでいきたいとの事でした。
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