コンセプトとストーリー

ようやく課題が見つかり、コンセプトがうっすらと|実験4

初めてto be continuedで締めてみました。なかなか気持ちのいいもんですね。前回、飲食店さんに営業していると、「飲食店っつ~か商売を長年やってるとよぉ~~~。色んな経験するよなぁ~~。特にお米屋さんとの取引は不思議がいっぱいだぜぇ〜〜〜。同じ米のはずなのに味が落ちるなんて事があるんだからなぁ!てめぇんとこもよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。そうだと推測するぜ!ドギュゥウン(なんらかのスタンド攻撃を受ける音)」というまるで新手のスタンド使いと遭遇したような展開になりがちだという事をお話させて頂きました。今回は、前回色濃かったジョジョ色を払拭できればと思ってます。

ジョジョ
ジョジョの奇妙な冒険〜第4部より抜粋〜

売上至上主義の弊害〜飲食店編

そうなんです。飲食店さん側にとっても、お米業界が売り上げ至上主義になっている事の弊害が。売上をあげる事に固執するあまり、値引き合戦で飲食店営業を行う事までは、書きました。ここまでだと、「飲食店からすると安く仕入れられるから、いいんじゃない?」という印象を受けたのではないでしょうか?もちろんそういう側面もあります。いったん置いといて、あなたがお米屋さんだとしましょう。そして、営業で取引を獲得できたとします。よかったですね。しかし安値で取引先を獲得できたはいいが、あまり利益が出ません。価格をかなり抑えたからです。しかも、米の価格は青果物のように上がったり、下がったりします。もし安値で獲得したあとに価格が上がってしまうと、どうでしょうか?ただでさえ、うっすーーーい利幅を超えて、赤字になってしまうわけです。売れば売るだけ損をする取引の出来上がりってわけです。

価格はそのまま、品質を落とす→前より美味しくない

そうなると、米業者としては、さすがに是正に動きます。値上げという選択をしないという事は、品質の低いお米を使って原価を下げるしかありません。
売上だ売上をあげるんだ!⇒よっしゃあ、取引先が増えたぞ!⇒あれ?やべっ原価上がってきてね?⇒せっかく販売先増やしたのに逆に赤字かい!⇒よし、安くて品質の低いやつを混ぜて原価を下げよう。⇒よっしゃちょっと利益が出るようになったぞ。⇒飲食店側「あれ?前より美味しくない、、」となるわけです。つまり結局は飲食店側にもそのしわ寄せが来ている事に。

解決すべき課題が決まり、戦略の構築へ

そういうわけで、取引したことないお店からクレームを受ける日々にうんざりした僕としては、この課題に取り組むべきだと。きちんとしたお米を長期的に提供し続けるにはど~すればいいのか?そのための戦略を練る事になります。

株みたいに価格の変わる市場の解決策

きちんとしたお米を安定して供給する。戦略が普通すぎて拍子抜けしたのではないでしょうか?しかし、これが中々難しいのです。原因は株式のように銘柄ごとに相場が変わる米取引市場にあります。まずはこちらをご覧ください。
米価格表

令和元年産のお米の相場価格を前半と後半で比較したものです。例えば一行目の新潟産こしひかりの場合、前半は15,100円。後半は15,000円(60キロあたり)だとゆ~事がわかります。後半の方が100円安くなってますね。その下の会津産のこしひかりだと、後半の方が300円安くなってる事がわかります。「なるほど、どの銘柄も後半にかけて値段が下がってきてるんだな~~~」と思いましたね?どっこい秋田産のあきたこちの欄をご覧ください。前半13,700円。後半は14,100円です。後半で400円もアップした事になります。

銘柄ごとに上がったり下がったりする難しさ

株みたいですよね?株式だと、値上がりする株もあれば、安くなる株もあります。まさにそんなイメージです。これは、産地ごとに毎年収穫量が変化していたり、新しい品種に移行したり、大手飲食チェーンの指定銘柄をどこが取るかなどによって複雑に需要と供給が変化します。だから難しいのです。

安定して仕入れる事はできない

つまり、一つの銘柄を長期的に同じ金額で仕入れ続ける事すら難しい事を意味します。それどころか、天候の関係でその年の収穫量が少なくなった産地については、シーズン途中で仕入れる事すらできなくなる事があります。仮に仕入れられたとしても、原価が上がってしまえば、安定供給と言えるでしょうか?

ある日精米工場にて

なんとか方法はないかとウンウン考えてみたものの、、そんな簡単に思いつくもんでもありません。いったん諦めて数ヶ月たったころ、、、精米設備の状態を見るために、精米工場に僕はいました。ある機械の前で、ハッと気づく事がありました。それは、精米工場の中でもひときわ大きい設備。巨大なタンクのような見た目です。混米機(コンマイキ)と言います。投入されたお米をこのタンクに溜めておき、中のスクリューで混ぜるためのもの。ゴゴゴゴゴゴ。なにかしら閃くものがありました。ドドドドドドドドドドドド「そうだ!ブレンド米だ!」ドドドドドドドドドドバァァァーーーーーン
to be continued


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